2008年3月16日日曜日

思い出胸に学びや巣立つ 14―16日 _(出羽の国)庄内26中学校で卒業式

 庄内地方の中学校10校で15日、卒業証書授与式が行われ、卒業生が3年間の思い出を胸に学びやを巣立った。

 庄内の中学校では14日に2校、15日に鶴岡・田川地区の10校、16日は酒田・飽海地区を中心に14校で卒業式が行われる。

 このうち三川中学校(森晃校長、生徒240人)では、多くの来賓、保護者が見守る中、午前9時すぎに開式。森校長が89人の卒業生一人一人に卒業証書を手渡し、「中学卒業はひとつの通過点。これから歩むのは自分で決める道。決して平坦な道ではないかもしれないが、たくましく立ち向かってほしい。人は人の間で成長する。人とのかかわりを大事にしてもらいたい」とはなむけの言葉を送った。

 在校生の「送ることば」と合唱「心の中にきらめいて」、「旅立ちの日に」を全校合唱した後、卒業生を代表して大川裕平君が「僕たちは今後、自分だけでは越えられない壁に当たると思う。その時はきっと周りの仲間や家族が助けになってくれる。誰かが壁を越えられない時は自分から助けてあげてください。それが三川中を温かいものにしてくれる。支えてくださった皆さん、ありがとうございました」と感謝の言葉を伝えた。

 最後に「大地讃頌」「巣立ちの歌」を力強く歌い、旅立ちに決意を新たにした。

2008年3月15日土曜日

味覚も春に タラノメ収穫盛ん 出羽の国鶴岡・黒川

 促成栽培された山菜のタラノメの出荷作業が、庄内地方の栽培農家でピークを迎えた。鶴岡市黒川の秋山進さん(63)方のビニールハウスでは、節ごとに切られた幹がずらりと並び、青々としたタラノメの新芽が収穫されている=写真。

 タラノメは「山菜の王様」とも言われ、促成栽培は庄内地方が発祥とされる。ここ数年では需要が右肩上がりに伸びている。現在の県内の出荷量は全国の6―7割を占めており、特に最上地方で盛んに栽培されている。

 秋山さん方では5年前から促成栽培を始めた。転作田を利用して原木から栽培し、育った幹を節ごとに切りそろえた後、1―3月にかけてハウス内で芽出し作業を行う。
 収穫作業は、秋山さんと妻の文さん(61)の2人で進める。昨年より2週間ほど早い1月20日すぎに出荷が始まり、今月上旬にピークを迎えた。関東方面を中心に約1万3000ケース出荷するという。

 秋山さんは「昨年は強い風がなく、原木の葉が傷まなかったおかげで新芽が大きく育った。Lサイズを多く出荷できている」と話していた。

2008年3月12日水曜日

3月の声を聴くと、春が一段と待ち遠しくなりませんか?出羽の国の 春を探しに森に行きましょう。

 森で春の訪れが一番早いのは樹の根元です。ここだけは、やけに早く雪が解け始めて、ぽっかりと筒状にへこんでいるのをよく見かけます。このへこんだ部分のことを「根空き」と呼ぶそうです。雪の専門家である農学部の小野寺教授が教えてくれました。根空きが迎える早い春は、どうやら森の生き物にとってもありがたいようです。

 山形大学に赴任したばかりのころ、私は当時3年生だった石井健君とよくブナ林を歩いたものです。あれは、もう雪が完全に消えた初夏のある日のこと。種(たね)や芽生(めば)えの研究が専門なので、私はうつむきがちに歩く癖があるのですが、この日はその視線の先に奇妙な現象を見つけました。ブナの若木がブナの親木の周りに限って見当たらないのです。私たちがよく行く櫛引のブナ林は、地表にびっしりと若木が茂っているのですが、気がついてみると根元だけはどこも不思議と若木がありません。石井君と私の思索の旅はこんな些細な発見から始まりました。もしかしたら、これは春の根空きと関係するのではないかと直感したわけです。

 ブナの種は山のネズミにとって貴重な栄養源で、種が落ちる秋にネズミは必死に食べます。しかし、山の秋は短く、やがて深い雪が森を埋め尽くすようになると、ネズミたちが餌探しに苦労する季節が始まります。しばらくの間、彼らはひもじさに耐えなければなりません。長い試練の時を経て、やっと春の気配を感じるころ、幹の周りに根空きができて隠れていた地表の種が顔を出したらどうでしょう。飢えたネズミたちにはパラダイスとしか思えないはずです。狭い根空きにある種は一心不乱に食べ尽くされてしまうので、そこだけ夏の芽生えがないのも当然です。

 石井君は、これを確かめるために相当に面倒な実験を始めました。まず、根空きにブナの種を置き、まだ雪が残っている場所にも種を埋めました。雪が無くなるのを待って調べると、やはり根空きの方だけ種は見事に無くなっていたのです。ネズミが食べたに違いありません。念のため、根空きにカメラを設置してみると、ちゃんとネズミが写っていました。これがプリントされてきた時には、二人で抱き合わんばかりに喜んだものです。私たちの小さな発見は、「日本のブナはなぜ豪雪地帯に多いか?」という昔からの壮大な疑問にネズミと雪がかかわっていることを明らかにしたのです。

 石井君は今、栃木にある環境関係の会社で働いています。奇しくも今年はネズミ年。「先生、今の仕事も楽しいですよ」と書かれた年賀状が、根空きを探すネズミのイラストとともに届きました。元気な便りは何よりも励みになります。そして、出羽、庄内にまた春が来て、私たちは今年も卒業生を見送る季節を迎えます。

(山形大学農学部准教授、専門はブナ林をはじめとする生態学)

2008年3月11日火曜日

出羽の国にも春が・・・陽気に誘われ“春告げ梅” ポッと一輪ほころんで 鶴岡市の大宝館前

 鶴岡公園の大宝館前で“春告げ梅”が、穏やかな陽気に誘われ、一輪の赤い花を咲かせた。

 酒田測候所によると庄内地方は11日、正午現在までの最高気温は12・5度で、4月上旬並みの暖かさになった。

 大宝館前にある2本の紅梅のうち、同館に近い東側の木は毎年2月中旬ごろから3月にかけて開花し、市内でも早く咲くことで知られている。

 同館職員が11日に、東向きのつぼみが一輪ほころんでいるのを見つけた。晴れの日が続いた先週末から今週にかけて咲いたらしい。開花時期を記録している同館によると、暖冬だった昨春に比べると1カ月ほど遅い開花という。

 同館では「先週末までは赤いつぼみだったので、開花までもう1週間はかかると思っていたのだが」と話していた。
     

2008年3月10日月曜日

雛人形への思い語る 伝統行事 次世代に継承 酒田で文化交流会

 日本の伝統的な「お雛(ひな)さま文化」に焦点を当てた「『日本のお雛さま文化交流会』inやまがた出羽の國(くに)庄内」が8日、酒田市の東北公益文科大公益ホールで開かれた。県内外で雛人形の展示・公開にかかわっている人たちによる講演やパネルディスカッションなどを通じて、日本人の雛人形に寄せる思いや雛人形を介した地域間交流の可能性を考えた。

 この交流会は、庄内観光コンベンション協会(会長・富塚陽一鶴岡市長)が2006年から開き、今回が3回目。同協会が取りまとめ役となっている広域観光イベント「庄内ひな街道」の一環として、庄内地方のお雛さま文化の発信、交流の拡大などを図るもの。後藤靖子副知事らの来賓や、長崎、広島、滋賀、長野各県の団体など、県内外の約400人が参加した。

 はじめに吉徳資料室の小林すみ江室長が「雛人形 にし・ひがし」と題して基調講演。「人形は暮らしの中から生まれた、体温のある生活文化のかたち」とした上で、流し雛などに見られる「災厄をはらうもの」としての人形をはじめ、時代や地域性を反映する日本の人形の歴史を紹介。「人形は日本人が長い年月をかけて作り上げた宝物。若い人が受け継がないと滅びる。伝統も大事だが、より柔軟に考えて」と時々刻々と変わる人形の形より、人形をはぐくんできた心を伝える大切さを強調した。む

 続くパネルディスカッションでは、鳥取県用頼町ふるさと振興事業団の池本茂晴理事長、京都府の本鏡寺門跡百々御所文庫の田中正流学芸員、東京都中野区立歴史民俗資料館の木志野主任専門研究員、「婦人画報」の今田龍子編集長、本間美術館の本間万紀子副理事長の5人が、月刊「SPOON」の佐藤晶子編集長の司会で「ひな祭りと日本のこころ」をテーマに意見を交わした。

 「人形の寺」として知られる本鏡寺の田中さんは「住環境の変化などで雛人形を飾る家は減ってきたが、『祝ってもらった』という思いが人形を飾ることとともに次世代に受け継がれていく。正しい飾り方(楽しみ方、思い)を伝えて」、流し雛の伝統行事をまちおこしに生かしている池本さんは「親が子を思う気持ちを形にして後世に伝えたい」、今田さんは「一人一人が自分の好みのお雛さまを決め『会いにいく』ことで、日本の景色も良い方向に変わる」、雛人形の展示・交流イベントを続けている木さんは「お雛さま展は、職員との会話を含め楽しんでもらっている」など取り組みの様子や持論を述べた。
 最後に、庄内ひな街道に中心的にかかわってきた本間さんが「雛人形に限らず各家庭の中のオンリー・ワンを次世代に伝えて。『雛の縁(えにし、雛人形が取り持つ縁)』を大切に、日本中に温かな交流の輪を広げよう」と結んだ。

 講演に先立ち、酒田市の酒田マリーンジュニア合唱団、浜田ジュニア筝合奏団、鶴岡市の鶴岡放送児童合唱団が「お雛さまコンサート」としてそれぞれ合唱と合奏を披露、「ピュア(純粋)な歌声に心を打たれた」(今田さん)など、見事な演奏で喝采(かっさい)を浴びた。

出羽の国「門外不出」冬の峰松例祭神事 県外で初の披露 山伏のほら貝響き渡る

 東京・国立劇場の3月民俗芸能公演「山形 出羽の芸能」が1日行われ、小劇場に出羽三山神社山伏のほら貝の音が響き渡った。

 2部構成で午前の部では「山伏が伝える芸能」と題して、▽出羽三山神社で大みそかに行われる冬の峰松例祭神事(鶴岡市羽黒町)▽神室山の山伏が伝えたと言われる稲沢番楽・金巻(金山町)▽鳥海山の山伏が伝えたと言われる杉沢比山・翁(遊佐町)など山伏をテーマに行われた。

 このうち、冬の峰松例祭神事に関連して、宮野直生権宮司は「これまでは門外不出であり、県外で行うのは初めてのこと」と話した後に、山伏の修行や神事などについて丁寧に説明した。神前で祝(のり)詞(と)をささげた後出羽三山神社合祭殿で行われる「烏跳び」=写真=や「兎の神事」などの「験競」が演じられた。静まり返った会場で観客が舞台の神事を興味深く見守った。山伏のほら貝の音が響き渡り神事が終わったことを告げると、盛大な拍手が送られていた。

 午後の部は「山形を彩る芸能」と題して、女踊りと男踊りの花笠音頭(東京花笠連合会)や、古い様式と演目を500年にわたり農民が伝えた黒川能・羅生門(鶴岡市黒川地区)など、踊りと能を中心に行われ、前後5時間にわたって披露された。

 一方、ロビーでは開演30分前から民話の実演が松尾敦子さん(日本民話の会運営委員)によって演じられた。同じくレストラン前では「やまがたプラザゆとり都」が手作り団子や紅花染めの小物などの物産展を開いた。

2008年3月7日金曜日

「代理出産」営利目的には刑罰を…学術会議が最終報告書

「代理出産」営利目的には刑罰を…学術会議が最終報告書
 代理出産の是非を検討してきた日本学術会議の「生殖補助医療の在り方検討委員会」(委員長=鴨下重彦・東京大名誉教授)は7日、代理出産を「生殖補助医療法(仮称)」で禁止し、営利目的で代理出産を行った場合は依頼者を含めて刑罰の対象とすべきとする最終報告書をまとめた。

 今後は、国会での法制化に向けた議論に焦点が移るが、過去にも法制化を前提とした厚生労働省の報告書がたなざらしになった経緯があり、進展するかどうかは不透明だ。

 受精卵を第三者に託して出産を依頼する「代理出産」の実施については、依頼を受けた代理母や生まれた子供の身体的・精神的負担が大きいと判断し、外国で代理出産を行っている現状に歯止めをかけるため、新たな法律で禁止すべきと決めた。

 特に、金銭の授受などが絡む営利目的で代理出産が行われた場合は、依頼者と仲介者、医師の3者を刑罰の対象とした。出産を請け負った代理母は、「妊娠・出産を負担した被害者」などの理由で対象から外した。

 一方、現時点では代理出産に関する医学的情報が不足しているため、公的機関の厳重な管理のもとで代理出産を試行することは、例外的に考慮されてよいと指摘した。

 産婦人科医や小児科医、法律家、心理カウンセラーなどで構成する機関が、<1>依頼する女性に子宮がない<2>代理母が他からの強制を受けていない――など、厳しい条件のもとで試行する場合に限る。試行で問題が出た場合には、その時点で全面禁止にする。

 また、海外などで実施された場合の親子関係については、代理母を法的な母とするが、依頼夫婦と養子縁組することは認める。

 この問題に関し舛添厚労相は同日、「立法府で早めに議論することが必要。各国会議員が、自分の哲学に基づいて、考えをまとめる時期にきている」と話し、法制化に向けた早期の国会での議論が必要との認識を示した。

 同検討委は、法相と厚労相の要請を受け、代理出産の是非を中心に昨年1月から計17回にわたり審議を行ってきた。

(2008年3月7日出羽瓦発行 )

2008年3月6日木曜日

鳥インフルエンザすべて陰性確認 スワンパークカモの死骸 バリケード一部残し解除

 酒田市の最上川スワンパークで先月下旬、川面に浮かんだ状態でオナガガモ13羽が死んでいるのが見つかった件で、県庄内総合支庁は5日、県中央家畜保健衛生所(山形市)での鳥インフルエンザウイルス保有の有無について詳しい検査を行った結果、すべて陰性と確認されたと発表した。スワンパークへの立ち入り制限を行っている市では6日午前、「高病原性鳥インフルエンザ警戒本部」(本部長・中村護副市長)を開き今後の対応を協議した。

 市は先月29日、カモ死亡の通報を受け警戒本部を設置。最終結果が出るまでスワンパーク一帯への立ち入り制限をすることにし同日午前、バリケードを張るなど観光客らがスワンパーク一帯に近寄れないよう措置を講じてきた。

 愛する会の池田昭三副会長によると、愛する会ではこの期間、白鳥をはじめ野鳥に対する餌付けなど保護活動については継続していた。池田副会長は「鳥インフルエンザは陰性だったが、13羽のカモが死んだというのは事実。今後のこともあるので、何が原因で死んだのか知りたい」と話している。

 同市役所内で開かれた警戒本部で、関係各課長らが対応を協議。多くの白鳥がすでに北帰している上、カモの死因が特定できないこと、野鳥の毛やふんが多くあることから、立ち入り制限範囲は狭くするが、観光客らが岸辺に近寄らないようバリケードの一部を残すことにした。市職員が同日、一部を残しバリケードを解除する作業に当たった。

 市の措置に対し愛する会側は「まだ白鳥はいる。これでは観光客らが餌付けを楽しめない」などと反発しており、今月10日以降に市側と協議の場を設けることにした。
          

2008年3月5日水曜日

盆栽のレンタルサービス開始 村山の会社、毎月入れ替え

石木花は、毎月違った盆栽が楽しめる新たなレンタルサービスを始めた

 観賞植物など生産、販売の石木花(せきぼっか=村山市、後藤浩二社長)は、オフィスや旅館、ホテルなど向けに、盆栽の新たなレンタルサービスを始めた。独自に開発した手入れのいらないミニ盆栽を貸し出し、商品を毎月入れ替えて利用者に四季の移ろいを楽しんでもらう。一方で、回収した盆栽を自社で成長させて商品の価値を高め、それを再度貸し出すシステムを構築し、商品を循環させながらサービスを展開していく。

 同社の盆栽「石木花盆栽」は、用土と根の固定法の工夫で、深さ数センチの土壌でも高木を支えることができる。オフィス向けでは、深さ4センチ程度の土壌で高さ3メートルの樹木が設置でき、首都圏のビルなどで普及している。土の交換や給水もほとんど必要なく、これらの特徴で実用新案を取得した。

 レンタルする盆栽は、種子から育成し、高さ10センチ程度の木でも約5年かけて栽培。一般的な盆栽のように人為的に幹の形を造作せず、自然に近い形に仕上げている。また、土壌の表面をコケで覆い、土台となる小鉢の風合いとともに、小さな盆栽の中に自然空間を凝縮した。

 レンタルは、1鉢当たり月額1000円以下に設定し、月額3000円以上の契約から、商品を毎月交換する。契約者には、梅、桜、松、紅葉など季節の植物を定期的に送る。発送と回収は宅配便を使い、植物が傷まない専用ボックスも開発した。

 回収した盆栽は、次の旬を迎えるまで社内で管理、栽培。同社にとっては、年数を重ねるごとに商品の価値が高まる利点もある。

 商品をサイクルさせる仕組みは小売りにも活用する。店頭に並んで一定期間が過ぎた商品は回収して再度、育成することで、常に良好な状態の商品を提供している。農林水産省から防疫指導を受け、海外販売にも取り組んでいる。

 現在、介護施設やマンション向けのレンタル需要もあるといい、後藤社長は「盆栽の枠を超え、手軽に自然を楽しむ商品としてアピールしたい」と話している。

2008年3月4日火曜日

シャトル搭乗1週間前、土井隆雄さんがテレビ中継で会見

米・ジョンソン宇宙センターからテレビ会見する土井隆雄さん(東京・千代田区の宇宙航空研究開発機構で) 日本初の有人実験棟「きぼう」の「船内保管室」を国際宇宙ステーション(ISS)に運ぶ米スペースシャトル「エンデバー」の打ち上げを11日に控え、搭乗する宇宙飛行士の土井隆雄さん(53)が4日、米国と東京を結んだテレビ中継で記者会見に臨んだ。

 打ち上げ前の心境として、「心強い応援を受けて、搭乗員が一丸となってミッションを成功させるよう頑張りたい」と抱負を語った。

 1997年に続き2回目のシャトル搭乗となる土井さんの最大の任務は、シャトルのロボットアームを操ってISSに保管室を取り付けること。「丸1日かかる複雑な仕事で一番難しい。でもこれが日本が自由に使える最初の『宇宙の家(うち)』。ハッチを開けて中に入るのが一番の楽しみだ」と話す。

 16日間の搭乗期間中に「星や地球を見たり、宇宙うどんやそばのほか、他の搭乗員にも好評の日本の焼き鳥を食べたい」と述べた。

(2008年3月4日11時22分 出羽新報)

2008年3月3日月曜日

農業倉庫を改装 新産業創造館 賃貸オフィスが完成 情報発信のシンボルに

 出羽の国 庄内町が、同町のJR余目駅前で整備を進めていた町新産業創造館のうち賃貸オフィスが完成し2日、現地で内覧会が開かれた。1937年に建てられた庄内みどり農協新堀農業倉庫雑品庫を改装したもの。コンピューターシステム開発などの「日本ユニカシステムズ」(本社・東京都中央区、小松崎福次社長)の子会社「庄内ユニカソリューション」が入居する。

 新堀農業倉庫は、34年に建築された本倉庫(延べ床面積1350平方メートル)と、雑品庫(同435平方メートル)からなる。いずれも木造平屋建て土蔵造り。旧余目町長で庄内町名誉町民の建築士・故高梨四郎さん(1902―90年)が設計を担当した。

 町は今回、企業誘致や雇用創出を図ることを目的に、同農業倉庫を活用し新産業創造館を設置することにし、今回は雑品庫を木造一部2階建て延べ床面積463平方メートルの賃貸オフィスに改装。中には事務室2室のほか、エントランスホール、休憩ロビーなどがある。

 設計担当者によると、外観は極力元の姿を復元、内部は蔵の持つ独特の空間を損なわずにオフィスとしての性能を整え、知的生産の場にふさわしいクリエイティブな環境を目指したという。工事は昨年12月20日にスタートし2月末までに完成した。総工費は8179万円。

 内覧会では、原田眞樹町長が「関係者の皆さんの協力で立派なものが完成した。ここから新しい情報を発信したい。町のシンボルとして生かしていこう」とあいさつ、町産業課の阿部金彦主幹が事業概要を説明した。

 その後、参加者は施設内を見学。土蔵らしさを残すしっくいの壁をさわって「本当に土蔵だったんだ」などと話していた。

 町産業課によると、庄内ユニカソリューションは4月1日に開業。当面は現地採用の11人、本社からの10人の計21人態勢で事業を展開する予定という。本倉庫については2008年度以降に整備する予定になっている。

2008年3月2日日曜日

出羽の国春を華麗に彩るテーマ観光 庄内ひな街道

 庄内地方に数多く残る雛(ひな)人形を巡る春のテーマ観光「庄内ひな街道」が1日から始まった。今シーズンは新たに湯田川温泉旧白幡邸が加わり計8カ所で雛人形を展示、庄内の春を華麗に彩る。

 旧家などに数多く残る雛人形の展示を観光の目玉に、庄内観光コンベンション協会が2000年から展開している広域観光事業。05年12月には文化庁が選定した「私の旅100選」で特別賞に選ばれ、毎年県内外から多くの観光客が訪れている。

 展示会場の一つ、鶴岡市の致道博物館では、庄内藩酒井家に伝わる雛人形や雛道具を中心に、市内外の旧家所蔵の段飾り、市内12菓子店による伝統の雛菓子などを展示。

 酒井家かたばみ紋や田安徳川家葵紋が施された精巧なつくりの雛道具、表情豊かな各時代の雛人形など貴重な品が並び、来場者が一つ一つに見入っていた。東京から訪れたという女性は「古い時代のお雛さまを初めて見たが、大きさもさまざまで、当時からこれほど華やかにお祝いしていたことに驚いた」と話していた。

2008年3月1日土曜日

釣りバカ、至福の勘違い

 昨秋からずっと釣りに行っていない。潮の香りや手にこびりついたオキアミのにおい、魚の食い付きを示す竿(さお)の振動…。何もかもが恋しくなり、ついには夢の中にまで沈むウキの残像が出た。我慢の限界だった。何でもいいから魚を釣りたい。同じ“症状”に襲われていた先輩記者と連れ立ち、道具一式を車に積み込んでいざ、庄内へ。

 狙う魚はヘラブナ。場所を「どこもポイント」という玉虫沼(山辺町)に決めた。最低でも1匹は釣れるはずだ。まずは道具の準備。当然何一つ持っていないので、お世話になっている山形市内の釣具店に相談してみる。

 酒田の釣り具屋で得た「吹浦でアジが釣れている」という情報を基に、吹浦漁港へ向かった。やや冷たい風が吹くものの、適度に潮が動いていかにも釣れそうな雰囲気。目の前にそびえる鳥海山の山容が快晴の夕空にくっきりと映える最高のシチュエーションの中、しばし無言で釣りに没頭した。

 クライマックスは1時間後、魚の活性が上がる「夕まずめ」の時間帯に訪れた。ウキが沈み、慣れ親しんだ「ググッ」という手応え。思わず絶叫した。「来ました! アジです!」。しなる竿と生命反応を示す断続的な振動。興奮の中、大騒ぎしながら引き上げてみると、糸の先にはアジよりはるかに鈍重な容p。「…あ、フグでした」

 通常ならがっかりなのだが、それでもこの日ばかりは特別。無念さはみじんもなく、数カ月ぶりに味わった竿の「ブルブル」の感触に不思議と大きな満足感を得た。この日収穫なしの先輩記者には、普段はフグに見向きもしないのに羨望(せんぼう)のまなざしを送られた。

 餌取りの代表格であり、糸をかみ切ることも多いフグは普段あまり歓迎されない「外道」。狙ったアジこそ釣れなかったが、これだけは自信を持って言える。日本中に、あるいは世界中に、この日のわれわれほどフグに歓喜し、高揚した釣り人はそうそういないだろうと。釣り好きゆえに、この“大いなる勘違い”がなされたのだということを。(T)

2007年5月25日(出羽釣りバカ)

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